椎間板ヘルニアと診断された60代男性の症例/「500歩しか歩けない」右ふくらはぎの痛みと足のしびれ|

西尾こんにちは!プライムツリー赤池から車で3分
名古屋市天白区きのて整体院西尾です!
「歩いていると右のふくらはぎが痛くなってくる」
「だんだん足がしびれてきて、長く歩けない」
「病院では椎間板ヘルニアと言われたけれど、このまま歩けなくなったらどうしよう」

今回は、そんな悩みを抱えて来院された60代男性Aさんの症例をご紹介します。
Aさんは、2025年秋頃から右ふくらはぎやすね、臀部に痛みが出るようになり、右足部全体にしびれも感じるようになりました。
冬頃には500歩ほど歩くと症状が強くなり、座って休まないと歩き続けることが難しい状態でした。
MRI検査では「椎間板ヘルニア」と診断され、鎮痛剤を処方されていましたが、リハビリは行っていませんでした。
しかし、今回私が注目したのは、MRI画像だけではありません。
姿勢・歩行・関節の動きから身体全体を評価しました。
歩くと右ふくらはぎから足、臀部へ症状が出る
症状には特徴がありました。
- 歩いていると徐々に症状が出てくる
- 立ちっぱなしが続いても症状が出る
- 座って休むと楽になる
- 休んだ後は、また少し歩ける
症状が出ると、まず右ふくらはぎ・すねに「ドーン」とした痛みが出ます。

その後、右足部全体がピリピリするようなしびれが出てきて、最後には右臀部にも「ドーン」とした痛みが出ていました。
このように、歩行を続けることで徐々に症状が強くなり、休むと軽くなるという特徴がありました。
MRIでは「椎間板ヘルニア」と診断
医療機関を受診し、MRI検査を受けたところ「椎間板ヘルニア」と診断されました。
鎮痛剤が処方されましたが、リハビリは行われていませんでした。
もちろん、椎間板ヘルニアという画像所見は重要です。
ただし、「ヘルニアがある=現在出ている症状のすべてがヘルニアだけで説明できる」とは限りません。
今回の症状には脊柱管狭窄症でみられる症状と似た部分もあったため、その可能性も考慮しながら身体を評価しました。
腰だけを見るのではなく、姿勢・歩行・足関節・股関節・胸郭など、身体全体の動きを確認していきました。
姿勢分析で見えてきた身体の特徴
立位姿勢を確認すると、次のような特徴がありました。
- 上半身が左回旋位
- 右重心
- かかと重心
- 反り腰

一見すると、症状が出ているのは右脚なので、「右脚だけに問題がある」と考えたくなります。
しかし、身体はそれぞれが独立して動いているわけではありません。
足元の動きが変われば、その上にある膝・股関節・骨盤・腰・胸郭の動きにも影響します。
歩行分析で見えた「右足の使い方」
歩行を確認すると、さらに特徴的な動きが見つかりました。
- 右足のつま先が外を向く
- 膝が内側に入る
- 歩幅が大きい
- 歩行時に腰が反る
重要なのは、痛みをかばってこの歩き方になっていたわけではなかったことです。
院内での検査時には痛みもありませんでした。
そこで、「痛いから歩き方が崩れている」というよりも、もともとの身体の動かし方が歩行時の負担に関係している可能性を考えました。
特に気になったのが「右足関節」の硬さ
身体の各関節を確認すると、特に右足関節の硬さが目立ちました。
足関節の背屈は-5度。
さらに、距腿関節だけではなく、距骨下関節の動きも悪く、特に外反方向への動きに制限がありました。
この状態では、歩行の中で本来使いたい足関節の動きを十分に使いにくくなります。
足首が動かないことで、股関節や骨盤が頑張っていた?
今回の身体の状態をこのように考えました。
右足関節が硬い
↓
歩行時に足首を十分に使えない
↓
股関節や骨盤で動きを補う
↓
股関節・骨盤への負担が増える
↓
右重心・つま先外向き・ニーイン
↓
上半身や腰でも動きを補う
↓
腰を反って歩くようになる
もちろん、これは今回の身体評価から考えた仮説であり、椎間板ヘルニアそのものを否定するものではありません。
ただ、ヘルニアが画像上存在していたとしても、腰にかかる負担を減らし、身体全体が効率よく動ける状態を作ることには意味があると考えました。
「腰が痛いから腰だけ」ではなく、足元から身体全体を見る
そこで、最初は足関節→股関節→胸郭という順番を意識して身体を整えていきました。
足関節へのアプローチ
足関節のモビライゼーションを行い、距腿関節だけでなく距骨下関節の動きも確認しながら、足首が動きやすい状態を作っていきました。
股関節へのアプローチ
右股関節では特に伸展と内旋の硬さがありました。
股関節のモビライゼーションを行い、股関節・骨盤が動きやすい状態を作っていきました。

胸郭・肩甲帯へのアプローチ
胸郭にも硬さがあったため、肋骨や肩甲骨のモビライゼーション、鎖骨・肩甲骨のエクササイズなども行いました。

身体を「動かせる」だけで終わらせない
その後は、足関節の筋力トレーニング、膝関節のモビライゼーション、股関節・骨盤周囲の筋力トレーニングなども加えていきました。
また、施術だけではなく、
- 立ち方
- 座り方
- 歩き方
- 胸郭・骨盤のエクササイズ
などもお伝えしました。

足関節の背屈は-5度から5度へ
施術を進める中で、右足関節の背屈は-5度から5度まで変化しました。
また、当初は右側で悪かった距骨下関節の外反方向の動きも改善し、左右差がなくなりました。
患者さん自身も、「足首の動きが明らかに変わった」と感じていました。
姿勢についても、右重心が安定し反り腰は改善傾向に。
歩行時の膝・足の向きや腰の反りも徐々に変化していきました。
今回も、身体の動きを整えながら、実際の歩行能力や日常生活がどう変化するのかを確認していきました。
500歩ほどだった歩行が、今では1万歩超えに
今回の症例で大きな変化の一つが、歩ける距離・歩数です。
当初は700歩前後で痛みが出て、休憩が必要になることが多くありました。
しかし、4月上旬には2,300歩を途中で休むことなく歩行。
4月中旬には、5,600歩を途中休憩なしで歩くことができました。
その後も歩ける距離は伸びていき、4月下旬にはゴルフも含め約10,000歩。
7月上旬には県外への旅行で11,000歩、7月下旬にはゴルフを含め12,700歩を記録しています。
そして8月には、半年以上休止していたウォーキングを再開。
3.3〜3.5kmほどの朝のウォーキングを続けられるようになり、軽い痛みが出る日があっても、休まず歩き続けることができました。
※歩数や日々の症状には波があり、一直線に改善したわけではありません。
活動量が増えた後にふくらはぎや臀部の張り・疲労が強くなる日もありました。
ゴルフや旅行、ウォーキングも再開
身体の変化は、歩数だけではありません。
以前は痛みのため、散歩や旅行、ゴルフ、DIYなどにも支障が出ていました。
特に患者さんにとって大きかったのが、「出かけること自体が億劫ではなくなってきた」という変化です。
旅行にも出かけ観光地を歩くことができました。
ゴルフも再開し、最終的にはラウンドまでできるようになりました。
DIYや洗車、庭仕事、お孫さんとの時間など、日常生活の中でも身体を動かす機会が増えていきました。

患者さんからいただいた言葉
「日常生活が楽になった」
「気持ちが明るくなり、活動意欲が高まった」
「ゴルフもラウンドできるまでになった」
「歩ける距離、歩数が伸びていてうれしい」
「半年以上休止していたゴルフやウォーキングを再開できるまでになって嬉しい」
「薬に頼らなくてよいのが嬉しい」
まだ「完全に治った」わけではありません
ここは今回の症例で、あえてお伝えしておきたい部分です。
現在もまだ、歩く距離が増えたり活動量が多くなったりすると、ふくらはぎや臀部などに疲れや張りが出ることがあります。
つまり、「もう何をしても全く症状が出ない」という状態ではありません。
しかし、以前のように500〜700歩程度で痛みが強くなり、座って休まなければ歩けない状態から、旅行やゴルフ、ウォーキングを楽しめるところまで活動範囲が広がりました。
今回の症例からお伝えしたいこと
椎間板ヘルニアと診断された場合、どうしても「ヘルニアがあるから痛い」「ヘルニアだから歩けない」と考えてしまうことがあります。
しかし、身体の症状は画像だけで決まるものではありません。
今回の患者さんも、MRIでは椎間板ヘルニアが確認されていました。
その一方で、姿勢や歩行、足関節・股関節・胸郭などを確認すると、身体の使い方にも改善できる部分がありました。
痛みが出ている場所だけではなく、「その場所に負担が集中する理由」を考える。
これが、今回の施術で大切にした考え方です。
きのて整体院では「痛い場所=原因」とは考えません
姿勢分析、歩行分析、関節の動き、筋力などを確認し、身体全体のつながりを見ながら、一人ひとりに合わせて施術・運動・動作指導を行っています。
「歩くと足が痛くなる」
「足がしびれて長く歩けない」
「腰の診断を受けたけれど、日常生活で困っている」
このようなお悩みがある方は、まず現在の身体の状態を確認することから始めてみてください。
最後に
今回の症例で印象的だったのは、単純に痛みの強さだけではなく、患者さんの「もう一度、好きなことをしたい」という気持ちが少しずつ戻っていったことです。
ゴルフ、旅行、ウォーキング、DIY、お孫さんとの時間。
身体の不調によって、こうした楽しみを諦めてしまうのは非常にもったいないことだと思います。
もちろん、すべての方が同じ経過をたどるわけではありません。
また、強い痛みやしびれ、筋力低下などがある場合には、まず医療機関での検査・診断が必要になることもあります。
そのうえで、身体の動きや姿勢、歩き方などに改善できる部分がないかを一緒に探していく。
私は、整体を「痛みを取るだけの場所」ではなく、「やりたいことをもう一度できる身体を作る場所」にしたいと考えています。
今回の患者さんが、これからも無理なくウォーキングやゴルフ、旅行を楽しめるよう、身体の状態を見ながらサポートしていきます。
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きのて整体院では、症状が出ている場所だけを見るのではなく、姿勢分析・歩行分析・関節の動き・身体全体のつながりを確認し、一人ひとりに合わせた施術を行っています。
「歩くとふくらはぎが痛くなる」
「足のしびれが気になる」
「腰の診断を受けているけれど、歩くことに困っている」
このようなお悩みがありましたら、一度ご相談ください。
あなたがもう一度やりたいことを楽しめる身体づくりを、一緒に考えていきます。













